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おひなさま | 戸田工務店
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おひなさま

20年?もっと?ぶりに
実家に眠っていた「私」のお雛様を出しました。

七段飾り。

人形やらお道具やら雛壇やら
余りに場所を取るため

少しずつ断捨離を始めた実家の母が
「寄付したいんだけど」
と言ってきたのがきっかけ。

昔なら
「どうぞどうぞ」と言っていたところですが

古民家に関わる仕事をするようになって
自分自身の物に対する思い入れが
少し変わったように感じます。

11月に行った娘の七五三でも
律儀に取ってあった
私が七歳の時の正絹の着物を着てもらいました。

娘は案外殊勝なところがあり
「自分のもの」と認識したものは
とても大切にしてくれます。

「ママが着た着物だよ」と言ったら
満更でもなさそうで
いつもなら天の邪鬼につーんとしてそうなシーンでも
素直に七五三を楽しんでくれました。

なのでお雛様も
何となくそのまま手放してしまうのは寂しくて

「今年一回娘と一緒に出してみよう」
と、寄付するのを待ってもらいました。

七段飾りのお雛様は小道具も多く
全部設置するのに3時間近くかかったけれど
途中投げ出すこともなく
最後まで飾りきり、満足気。

更に、お家の親王飾りも
「自分でやる!」と飾ってくれました。

手間だし場所も取るし
忙しない現代の暮らしの中で
七段飾りは嫌煙されがちですが

こうして母子で過ごす時間があるからこそ
自ら手を掛けるからこそ
愛着はわくんだろうな。

インスタントでないものへの
インスタントでない愛着。

手がかかる分
時間がかかる分だけ
愛着が増す。

この母子の時間を大切にしたい
と、改めて感じた時間でした。

「来年も一緒に出す」と約束したので
とりあえず手放すのは延期になりました。

いつまで一緒に出してくれるかなぁ…