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決まりきった将来 | 戸田工務店
20019
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決まりきった将来

私の家は祖父の代から大工でした。

だから自分も大工になるものだと思って、

何の疑問も感じませんでした。

 

小さい頃から将来が見えているのだからと、

高校へ行きたいという思いはなかったけれど母親に説得されて渋々進学。

しかし、いざ行ってみても、目的も持てず、

廻りに溶け込めず何も面白くありませんでした。

 

そんな生活の中で、ある日ふと本を読みたいな、と思ったんです。

それまでは、自分の生きている世界だけが

全世界だと思っていたけれど、どうも違うんじゃないか。

全然違う世界があるんじゃないかと、

おぼろ気に感じはじめていたのだと、今にして思います。

 

決められた人生の中で、やる気をなくしていた少年が、

生まれて初めて「人生とは何か」ということを考えはじめた瞬間でした。