―田舎育ちなもんでね、うまいことしゃべれないのは勘弁して下さい。・・小さい頃は自分で作った弓矢や刀持ってチャンバラしてました。町は好きじゃないですね。このあたりはのんびりしているし、家を建てる木もある。やはり遠くから運んでくるよりも、地元で育った木で建てるほうがお客さんも安心でしょ。
若い人には、「仕事を自分の身にせんことには、いい仕事はできん」と言っています。どういうことかって?うーんつまり、建物が何から何まで全部自分のものになっている、自分のことのように分かる、という感じですかね。そうでないと、お客様にとって、あとあといつまでもメンテナンスがかからない家にはなりませんから。
いま住んでいるのが昭和2年に建てられた古民家なんですが、今ではとても手に入らないような材を使って、しっかりした伝統工法で建てられています。こういう建物を見ると、大工という仕事は、つくづくいい仕事だなと思いますね。