2021.2.11
あいち認証材について①
TODAで扱う木材の多くは地元である、静岡県西部と愛知県東部の材になります。
現在は柱や梁などの構造材に天竜の杉・桧。
造作材と言われる天井板や窓枠材等に東三河の杉・桧を使用しています。
口で言っただけでは、目の前の木材が本当に東三河の山から切り出された木材かどうかは厳密にいうと分かりません。
そんな中、愛知県内で産出されたことを証明する機関と制度があり、そこで認証された材は『あいち認証材』と呼ばれます。
愛知県は工業県のイメージが強いのですが、県土の約4割を森林が占めています。
その森林の約6割が人工林となっているそうです。
供給側のポテンシャルは十分にあるのですが、あいち認証材の知名度はまだまだ低いのが現状です。
TODAでは先々代が大工の仕事をしていた頃と同じように、地元の木材・近くの山の木を使った住まいづくりに徐々に近づけようとしています。
人の手が入った人工林は、山のサイクル(植林→下草刈り→枝打ち→除伐・間伐→伐採)を回してあげないと荒廃が進み、その山の木材自体の商品価値が上がらずさらに放置され、どんどんどんどん負のスパイラルに陥ってしまいます。
放置される樹の問題だけではなく、荒廃した人工林の地面は保水力を失い易く、土砂災害の危険性を高めてしまいます。
『山が枯れると海も枯れる』ということを聞いたことがあります。
落葉などによる山の養分が川を伝い、海に流れ、海を潤すという自然の摂理。
その大本の山からの養分の供給が少なくなれば何かしらかの影響が海に出るというニュアンスだと思います。
愛知県は山も多くあり、海にも面しています。
この視点から言えば、あいち認証材を使うことは山や海を守ることに繋がる。
そんな想いを持ちながら、今までも使用して参りましたが、これからもあいち認証材を使用していこうと考えています。
【天井材にあいち認証材を使用した建築現場】