
お逢いして来ました。
庶民的で日本一の脇役が語る人生の美学と題しての講演を、何気なく開いた昨年末の豊橋商工会議所便りの中に見つけました。
前々から気になっていた同年代の脇役俳優『笹野高史』氏の講演です。私等より二つ先輩の昭和23年生まれの現在63歳、今まさにピークを向かえた待機晩成型の役者人生。
油が乗りきった、侘び寂びの演技で脇役に徹し、20年続いた釣りバカや36作続いた寅さんではワンシーン役者一筋を貫き通し、2007年に山田洋二監督の映画『武士の一分』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞されています。
数多くの役者さんの中で、何故か身近に感じるのは多分私だけではないような気が致します。
幼い時の両親との死別に始まり、中学時代に志した俳優の道に進むべく日本大学(当時の映画科)へ進み、そして劇団時代の苦労話や寅さん役の渥美清氏に可愛がられた実話など。
そのほかにもキムタクとの個人的なお付き合いの話や、華やかな役者の裏話的な愉快な話を手に取るように分かりやすく、ユーモアたっぷりの話術で楽しませてくれました。
会場いっぱいに暖かい雰囲気が漂い、満足な時間を会場の皆さんと過ごす事が出来た事に感謝です。
一時間半近く、豊橋商工会議所のホールの講演に釘付けになりました。
話の中で感じた事ですが、これは彼にも私の人生にも言える事だと思います。
人生の勝負はスタートの前半ではなく、ゴール近くの後半、経験を積んだ味のある終盤のラストシーンが肝心かな、と思いながらエレベーターに乗り込み、商工会議所を快い役者気分で後に致しました。