
年の瀬の慌ただしい昨年12月半ば、スタッフに迷惑を掛けながら女房と友人夫婦と共に行って参りました。
目的は、初夏の南半球ニュージーランドのサザンアルプス郡のマウントクック山(標高3754メートル)の氷河地帯散策と天候のチャンスを見てセスナ機で氷河着陸を試みるツアーであります。
先回のアラスカ、マッキンリー山の氷河着陸の失敗を挽回すべく、今回の山行が決定しました。
時間と体力と年齢のバランスで、最近は海外の山を登るのではなく、ゆっくりと時間を取って歩きながら自然を眺め、触れ合う。
ないしは、安全にセスナやヘリを使っての山行に変って参りました。
私の今までの山行にはあり得ない行動でありましたが、今の私の立場や責任、体力を考えると体を張っての冒険的行動は許されないと自覚しております。
その分、大自然を確りとこの体と頭で感じ取り、感性で消化して新しい発想の起爆剤に成ればと願い、大自然の海外の山々を訪れております。
まだ地震被害の爪あとが随所に残るクライストチャーチへ入国し、一路マウントクック国立公園にバスで向います。
ここの国立公園内は、多方面にわたり厳しく制限されており、2~3軒のホテル以外は何もありません。
今日の宿泊場所は、名門老舗ホテル(例えば上高地の帝国ホテルような)『ハーミテージ』のマウントクックが目の前に迫る部屋にチェックイン。
ここに二連泊し、いよいよニュージーランド最高峰マウントクックの大自然との触れ合いがスタートいたしました。
ガイドの話によると年間降水量4000ミリ、降水日数149日の不安定な気象条件の中で、これほどの良い天気はめったに無いとのこと。
この幸運に感動しながらサザンアルプス、マウントクックの展望を満喫しながらの氷河トレッキングがいよいよ開始であります。
翌日も天気に恵まれ、今回の目的のひとつでもあるマウントクック山頂直下の氷河へセスナ機で着陸を試みる為にホテルの近くの小さな飛行場へ移動。
下界は快晴無風ですが山頂近くは風が強いとの事で、急遽セスナ機から小型ヘリに変更し、後部座席に三人、前列に操縦士を入れて三人、計六人がヘリに乗り込みました。
離陸直後、すぐに氷河地帯を旋回し、マウントクック山群の氷河地帯の尾根すれすれを飛行しながら山頂を目指します。
途中、高山の上昇気流の洗礼を容赦なく受け、ヘリは小刻みに急降下、急上昇、繰り返し機体が上下します。
そのたびに岩肌が目の前に迫り、地上では決して経験できないこの揺れと緊張に拍車がかかり、生きている証を感じる一瞬でありました。
やっと頂上直下の氷河の着陸地点に無事着陸完了。
膝までの雪の中、機体から離れ氷河の上を散策。直射日光が強く、サングラスを忘れた私は、目を全開出来なく辛い思いを致しました。
ここから氷河が麓まで蛇の様に蛇行する美しい姿を昨日の麓から見上げたのに対し、今日は山の上から見下ろす貴重な経験が出来たこの恵まれた天気に全員で感謝しました。
氷河は字の如く河である事が良く理解できた一日ありました。